一般質問

本日、12/9(金)一般質問を行います。質問項目と概要は下記のとおりです。答弁は質問終了後に追記します。

1.行財政改革について

県政世論調査では「県が行っている行財政改革の取組について知っているか?」という設問に対し、「よく知っている」と「言葉は知っており、取組も少しは知っている」と答えた県民は15.1%、一方「あまり知らない・全く知らない」は80.5%となっており、多くの県民には行財政改革の取組が見えていません。仕切り直しが必要と考え、以下、6点質問します。

(1)今後の行財政改革の推進と目標設定のあり方

行財政改革を推進していくために「バックキャスティング」による目標設定を考えるべき。「バックキャスティング」は、将来像を踏まえて、今何をやるべきかを考える思考方法。
2060年の県の人口が305万人とされる中、10年20年先のあるべき姿をめざして目標を設定すべき。

(2)行政経営システムの見直し

県の行政経営システムは以前に比べ、評価制度が複雑になった。「業務棚卸表」から移行した「施策展開表」を基本にしていたが、今では「総合計画」や「分野別計画」の評価、さらに「総合戦略」の評価が加わった。簡素化を図るべき。

(3)定員管理

行財政改革大綱の見直しでは、職員定数の指標(定数削減)をなくし、総労働時間の管理に置き換えることを議論しているが、現在「事業の廃止」を進めており、指標をなくすべきではない。

(4)統一的な基準による地方公会計の活用

公会計改革についてはこれまでも活用方法が課題とされてきた。今後、他団体との比較が可能になり、県内市町の財務状況が俯瞰できるようになる。県内市町とともに、新制度の活用を推進していくべき。

(5)市町との連携による公共施設の資産経営

統一的な基準による地方公会計の導入により、固定資産台帳が整備される。また県内全市町で「公共施設等総合管理計画」が策定される。公共施設データの可視化、共有化を進め、県と市町また市町どうしが連携し、施設の統廃合などの取り組みに着手すべき。

(6)財政認識の共有化と県民参加

人口減少社会を迎え、財政はますます厳しくなる。県民に、現実を知ってもらうためには、適切な情報公開が必要。県はHPで財務情報を公開しているが分かりづらい。行財政改革大綱では「県民参加」をうたっているが、財政危機意識を県民と共有化し理解を深めるべき。

2.富士山静岡空港のコンセッション導入について

富士山静岡空港の経営健全化の大きな転機が、平成31年度の導入をめざしている民間への運営権譲渡(コンセッション)です。「導入目的」と「運営権対価」の考え方について質問します。

○空港へのコンセッション導入は、国内では関西国際空港と大阪国際空港、仙台空港で事業が始まり、高松空港や福岡空港などで検討が進んでいる。他空港の導入目的は明確だが、富士山静岡空港は「本県の経済発展」「県民の利便性と満足度向上」「県民負担の軽減」など具体性がない。
また仙台300万人、高松180万人、福岡2000万人と比較し、富士山静岡空港は平成27年度約70万人で今年度は減少見込み。
他空港のような旅客数が望めない中、運営権対価設定を懸念する。実施方針策定に向けた県の考え方を聞く。

3.国民健康保険の制度改革について

平成30年度から、これまで市町が運営していた国保の財政運営に県が関与します。
私は市議会議員当時から、国保は広域化すべきと考えており、県の関与には賛同しますが、注意すべき点が3つあり、県の考え方について質問します。

○県の関与にあたり、将来的に「保険料を統一する」という方向性を示すべき。
次に、広域化により事務効率を高め、市町の「事務負担を軽減」すべき。最後に、市町が医療費負担軽減に取り組んだ場合に、その努力分が反映される仕組み(インセンティブ)をつくるべき。

4.次世代産業の育成支援について

地方創生地域活性化にはさまざまな施策がありますが、今回はそのうち、将来の税収増につなげるための産業政策を取り上げることにしました。

(1)航空宇宙産業支援

県西部では、輸送用機械器具製造業をいかに維持・発展させるかが課題。6年前、8社でスタートした「共同受注体SOLAE」は現在14社になり、一貫生産体制に近づきつつあるが、愛知・岐阜のような集積地域に比べ力は弱い。県は、富士山静岡空港を活かした取り組みや、エンブラエル社との関係強化、MROビジネスの振興に取り組むとしているが、広域連携や投資支援などにも取り組むべき。

(2)研究開発の強化

これからの次世代産業は付加価値創出がカギ。昨年、ドイツのフラウンホーファー研究機構を訪問したが、あらためて研究開発が重要であると感じた。国内の中小企業がフラウンホーファーの技術を活かして世界に打って出ている例もある。意欲ある県内企業の研究開発を支援するために連携を進めるべき。

(3)新分野の用地開発

これまでの産業分類ではくくれなかった新たな事業形態がでてきている。こうした事業展開を進めるための基盤整備を積極的に支援していくべきだが、県が行う用地開発は多様化するニーズに対応できていない。次世代産業振興のために、新たなニーズに対応していくべき。

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