浜松市議会議員 田口 章 メールマガジン <第11号>
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今日は「ひなまつり」。我が家も、娘が小さい頃は、おひなさまを飾っていましたが、
子どもたちが大きくなるにつれて飾る場所がなくなり、最近、顔を見ていません。
ついでですが、その娘も、ちょうど今日が高校の卒業式です。早いものです・・・。
浜松市議会では来年度予算案の審議が始まりました。
H20年度予算案は、ひとことで言えば、「やすともカラーがあふれた予算」です。
今日はいくつかのポイントを中心にお伝えします。
皆様も年度末でお忙しいでしょうが、ぜひ、お目通しいただければと思います。
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☆浜松市議会議員 田口 章 メールマガジン☆ のご案内
【これは無料のメールマガジンです】
このメールはこれまでにいただいた名刺などに書かれていたメルアド宛に送らせていただ
いています。毎月1回、このメールマガジンで活動報告をしていきたいと考えています。
みなさんからご意見をいただきながら、より良いものを創っていきたいと思っていますので、
お気づきの点などがありましたら、お気軽にお知らせください。よろしくお願いいたします。
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◎目次
1.市政トピックス・・・やすとも市長の「施政方針」から
2.平成20年度予算(案)のポイント
3.指定管理者制度について
4.最近のブログから ○2/26 「多文化共生の地域づくり」
5.活動日程
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1.市政トピックス・・・やすとも市長の「施政方針」から
2月27日(水)2月定例会本会議の席上、平成20年度予算の上程に合わせ、
やすとも市長の施政方針演説が行われました。CATVやFMラジオでも中継された
ので、聞いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
やすとも市長は昨年の5月に就任し、これまでも補正予算で特色を出してきまし
たが、平成19年度予算は、前市長の手による予算であり、実質的に、新年度予
算が、初めて「やすともカラー」を全面に出したモノといえます。そのせいもあってか、
施政方針演説も50分間にわたる力のこもったものでした。
来年度の市政運営について、市長は5つのポイントと、3つの方向性を上げてい
ます。まず、5つのポイントは次のとおりです。
○「政令指定都市・浜松」創造に向けた基盤の確立
○共生・共助、ひとつの浜松
○市民協働
○行財政改革
○マニフェスト工程表の推進と戦略計画2008
1つめの “基盤の確立” について、都市基盤には、インフラをはじめ、さまざまな
“基盤” がありますが、市長は「縦割りによらない行政」「区行政の定着」「簡素で
効率的な組織の構築」などに言及していることから、ここで言う “基盤” は “組織”
のことといえます。区役所の役割や区行政のあり方など、1年目の実情を踏まえ、
より良い組織の構築を進めていく・・・、という決意でしょう。
2つめの “共生・共助” は、新しいタイプの政令市である浜松の持つ特徴である、
都市部と中山間地の融合ですね。お互いの地域の課題や特色を理解し、活かし
あう都市形成が必要です。ここでは、3つめの “市民協働” も必要になってくると思
います。
4つめの行財政改革はいわずもがな。私も引き続き問題発見に努めます。5つ目
の “マニフェスト行程表と戦略計画2008” は具体的な取り組み項目が書いてあ
るので、市の考え方がわかりやすくなっています。これも目標管理の一つですね。
3つの方向性は次のとおりです。
(1)共生・共助でつくる ひとつの浜松、豊かな地域
(2)やらまいか精神で飛躍させる ものづくりの伝統
(3)自然環境と調和する 都市文化の振興・発展
また、戦略計画2008(案)の重点戦略について、次の6つに触れていました。
(1)アジアで一番輝く ものづくり都市の創造
(2)地域力を結集して取り組む “こども第一主義”
(3)くらし満足度向上計画
(4)次世代に継承する天竜川・浜名湖の自然
(5)“音楽の都” に向けた挑戦
(6)世界を身近に感じる交流都市づくり
「地域性」「モノづくり」「自然や音楽など都市文化」、これら浜松の特色を活かし
た新しい都市を創っていこう・・・、今回の施政方針演説は、「クラスター」から
「ひとつの浜松」への進化を進めようとする、やすとも市長の力強いメッセージでした。
<ご参考・・・浜松市HPから>
○市長施政方針演説の内容
http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/admin/municipal/shiseihoushin/index.htm
○マニフェスト工程表
http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/square/room/jyuuten/index.htm
○戦略計画2008
http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/admin/totalplan/totalplan/senryakukeikaku.html#senryaku2008
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2.平成20年度予算(案)のポイント
現在、議会では平成20年度予算案を審議中です。詳細は3/12-13に行われる
5つの常任委員会で、所管する部門ごとに議論していきます。
私は「環境経済委員会」ですので、産業政策や環境・衛生関係予算の審議に
携わりますが、今日は、全体をとおして見たポイントについてご説明します。
★全体的な特徴
○全般
総予算は4667億円で、H19年度の4987億円から微減。一般会計は2668億円と
H19年度の2622億円より微増に見えますが、「繰り上げ償還」や「土地の購入と売
却の相殺」を考えれば、ほぼ前年度なみとなります。
○借金
一般会計の新たな借金は229億円。H19年度の224億円よりも増えます。
大きなモノとして、北遠地域の防災対策用「消防ヘリコプター」の購入と施設整備や、
工場用地の取得などがあげられます。
企業会計や特別会計を含めた「総会計」の借金は440億円、返済は532億円。
この結果、借金残高は、H19年度末の5550億円から5458億円に、約92億円の減
となる見込みです。「H26年度末に5000億円未満にする」という、健全化目標に向け
着実に進んでいます。
○歳出
H19年度に比べ「土木費」が減り、「民生費」「教育費」が増えています。福祉政策
や教育の充実をめざす、やすとも市長の特徴といえます。
★マニフェストの実現
○こども第一主義
やすとも市長の最大の特徴的施策である「こども第一主義」にかかる予算は、H19
年度の約43億円から73億円となり、約30億円の増額です。
○医療費助成
最大の目玉のひとつ「小中学生 入院医療費 助成事業」に1億8千万円を予算化。
さらに「通院医療費」について、今後2年間かけて検討していきます。
○バースセンターの設置
産科医師不足の中、安心してこどもを産める体制をつくるために、医療センター内に、
助産師さんに活躍してもらう「バースセンター」を設置します(予算6億円)。
○30人学級と支援員制度
30人学級を来年度から5校で試行します。現在実施している「小1多人数学級指導
支援員制度」との比較を行い、こどもたちにとってより良い教育環境を整備していきます。
同時に、浜松市の大きな教育施策の特徴である「支援員制度」も充実します。H19
年度526人を619人に増員、とりわけ理科支援員は40人程度に増員します。
わたしの関心の高い「外国人就学支援サポーター」は25人から30人に引き上げられま
すが、まだまだ十分ではありません。ただ、時給を@850円から@1200円にするとのことで、
人材確保はしやすくなったようです(これまでが安すぎます)。
○浜松教師塾
若手教員から慕われている教師を “師範” として、経験5年程度の若手 “塾生”を育
てます。1人の師範に2〜3人の塾生をつけ、全部で15塾程度立ち上げます。可能な限
り、保護者や市民、塾生以外の若手教師にも公開するとのことです。
○学校施設耐震化
H27年度までに予定していた「学校施設の耐震化」を、H25年度に前倒して完了する
よう、事業のスピードを高めています。
○通学路の安全確保
歩道の設置やカラー舗装、側溝の蓋掛けなど、27路線、5255mの通学路の安全確保
を実施します(H19年度 23路線、3650m)。
○その他
細かい話ですが、小中学校でこどもたちの教育のために使う備品や消耗品の購入費を
H19年度の8億6千万円から9億7千万円に、約1億円強増やします。これもこどもたちの
ためです。
★行財政改革
○補助金の見直し
議会や行革審の指摘により、件数をH19年度の、461件から300件に整理統合し、
金額も159億円から132億円に減額しています。時代のニーズに合ったものは減らすこと
なく、行革審の削減目標の5%を超える、9.1%の削減となっています。
○ファシリティマネジメント
資産管理の一元化のために、組織の見直しの中で「試算経営課」を設置し、縦割り
行政に横串をとおし、保有施設などの資産管理の適正化を行います。
○その他
定数管理など、書けばキリがありませんが、この他にも、病院経営の見直しや、外郭
団体への関与のありかたなど、新たな見直し施策が実施される方向です。
私も問題発見能力を磨きます。
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3.「指定管理者制度」について
「指定管理者制度」という言葉、最近よく聞くと思います。
「よくわからない」という方は、まずはこちらのページをご覧ください(浜松市HP)。
http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/admin/reform/shiteikanri/index.htm
簡単に言うと、公共施設の管理に民間のノウハウを入れて向上させていこうというもの
です。浜松市内には、現在140箇所を越える施設が指定管理者制度で運営されてい
ます。
この指定管理者の指定を巡り、2月議会でいくつかの議論があったのでご紹介します。
2/21に行われた、私の所属する「環境経済委員会」で、天竜区にある保養施設の指定
管理者を巡り、大きく2つの反対論がありました。
そのうちのひとつは、「地元のことは地元の業者に委託したほうが良い」というもの。もうひ
とつは、「事業者に問題があるのではないか」というものでした。本会議での議決も、珍しく
15人の反対者が出ました(「制度そのものに反対」という政党もありますが・・・)。
指定管理者を巡っては、これまでも選定や評価のあり方について意見がありました。こう
した中、2/22の「総務委員会」に「指定管理者制度の実施に関する基本指針」が示され
ました。H20年4月から適用されるこの指針、これまでの反省を踏まえ、いくつかの変更点
がでています。
○選定にあたり
これまでは各部局に「検討会議」を設置し、市職員が業者の選定にあたっていました。
今後は、部に設置される「指定管理者選定会議」に、「“知識経験を有する者”を加えな
ければならない」とし、中立で専門知識をもつ第三者を加えることになります。
また、選定基準と選定結果について、HPなどによる公表を義務づけ、透明性を高める
ことにしています。(これまでは「努力義務」でした)
○チェック体制の強化
これまで指定管理者のチェックは、所管課長が「報告聴取」「施設実査」行うことになっ
ていましたが、実際には機能していませんでした。
今回、この体制を改め、指定管理者による自己チェック(日報、事故・苦情報告、月
次報告の提出、利用者アンケートの実施・報告(随時)、年次報告書の提出、業績目
標の進捗状況チェック)内容を定め、施設所管部長が、月次報告書の毎月のチェック
や年次報告書の評価、指定管理者評価シートの作成などを確認することになりました。
○事後評価
指定管理者の年次報告や所管部長の評価シートに基づき、「選定会議」が年度ご
とに事後評価を行うことになります。この評価結果は、HPなどで公表されます。
「官から民へ」「民でできることは民で」の流れは今後も変わりません。しかし、民であっ
てもしっかりした評価をしなければ、当然、効果・成果が出ない場合もあります。
今回の指針改定で改善は図れると思いますが、運用をチェックするのは議会の仕事
です。また、まだ十分に利用者の声が反映される仕組みができていないような気もしま
す。
H20年度は、指定管理者制度を導入した多くの事業者が更新時期を迎えます。
新たな指針をもとに、より市民サービスの向上につながるようチェックしていきます。
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4.最近のブログから ○2/26 「多文化共生の地域づくり」
2月議会の会期中ですが、今日は興味深いイベントがあったので参加しました。「多
文化共生の地域づくり」をめざした、NPOのみなさんのフォーラムです。
このブログでも何度か紹介している、静岡文芸大の池上重弘准教授(父ボラ仲間
・・・^^;)のコーディネートの下、さまざまな団体のみなさんの活動を聞きました。
今日の新たな発見は、言葉の問題や教育の問題など、これまでも課題意識を持っ
ていたモノの他、健康医療に関する課題です。
医療保険制度は国の問題ですが、地方自治体が放っておいてよいというわけではあ
りません。
(・・・・・・中略・・・・・・)
会のしめくくりに、池上さんは、“多文化共生社会づくりのポイント”として、大きく「若者
の参加」「当事者(外国人)の参加」そして、企業にあっては「労働組合の役割」、地域
にあっては「学校と公民館の役割」を挙げていました。 (・・・・・・中略・・・・・・)
このブログの読者には労働組合関係者も多いのですが、「外国人労働者」としてとら
えるだけでなく、「外国人生活者」としてとらえると、新たな課題が見えてくると思います。
労働組合が現場で感じていることを具現化していくことは、共生社会づくりに大いに資
すると思います。ぜひ考慮していただきたいと思います。
(・・・・・・以下略・・・・・・)
☆田口のブログ<創ろう!元気な浜松>
市政課題や日々感じていることなど、元気に更新中(下記はトップページです)
http://taguchi-hamamatsu.cocolog-nifty.com/blog/
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○2月の主な活動
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○3月の主な予定
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