浜松市議会議員 田口 章 メールマガジン <第14号>
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こんにちは。浜松市議会議員の 田口 章 です。
今週は5月定例会の真っ最中。3,4,5日の本会議は、代表・一般質問が行わ
れ、CATVでも放送されますので、多くの市民のみなさんにご覧いただきたいと思
います(いずれも朝10時からです)。
2年目に入り、所属委員会を変更しました。常任委員会は「環境経済」から、
「建設委員会」に、特別委員会は「大都市制度調査」から「行財政改革推進
特委」になりました。早く、幅広い知識を身につけたいと思っています。
今月号は5月定例会のトピックスと、研修や視察調査の内容をお届けします。
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【これは無料のメールマガジンです】
このメールはこれまでにいただいた名刺などに書かれていたメルアド宛に送らせて
いただいています。毎月1回、メルマガで活動報告をしていきたいと考えています。
お気づきの点や、ご感想などがありましたら、お気軽にお知らせください。
よろしくお願いいたします。
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◎目次
1.5月定例会トピックス
(1)議員発議による条例案を上程(?)
(2)議長・副議長選挙に思う
2.先月に続く “勉強月間” 5月の研修から
(1)自治体の危機管理 「コンプライアンス条例」について
(2)実はカンタン 「条例」 の見方
3.
最近のブログから ○ふるさとを創る(5/24)**********************************************************************************
1.5月定例会トピックス
(1)議員発議による条例案を上程(?)
5月議会の目玉は「議員発議による条例提案」ではないでしょうか。
今回、最大会派自民党浜松から提案された条例案は、「浜松市市政に係る
重要な計画の議決等に関する条例(案)」という名称です。
内容は「これまで “議決項目” になっていなかった市の “基本計画” を審議事
項にし、その他重要な計画の報告を義務付ける」というものです。
議会の “議決事項” は、地方自治法で決められていますが、議会独自に条例
で定めることもできます。今回のような取り組みは、すでにいくつかの自治体では進
められています。
浜松市議会では、これまでも重要計画の議会報告は行われていましたので、こ
の点については、大きな変化ではありませんが、基本計画への議会の関与は、議
会の活性化のためにも良いことだと思います。
同時に議員の資質も試されることになると思います。金科玉条のごとく、一度決
めたことにこだわる議員や、時代の変化や状況に応じて適切な判断ができる議員
が、議論の中で明らかになるのではないでしょうか。
この議案の取り扱いについては、今日(6/2)の議会運営委員会で審議されます。
提案〜可決となれば、浜松市議会にとっては大きな一歩だと思います。
私自身は、まだ、知識も経験も十分ではありませんが、今後、市民の目線で
「政策条例(具体的な施策にかかわる条例)」の提案ができるよう、さらに調査研
究をしていきたいと思います。
(2)議長・副議長選挙に思う
5月定例会初日の5月22日、酒井基寿議長(自由民主党浜松)が “辞任” し、
選挙の結果、内田幸博新議長(創造浜松)が誕生しました。
その後、高林龍治副議長(創造浜松)が “辞任” 、長山芳正新副議長(自由
民主党浜松)が選出されました。
ちなみに議長選挙の投票数は・・・、
内田幸博(創造浜松) 32票
鈴木育男(改革はままつ) 9票
丸井通晴(市民クラブ) 6票
北島定(共産党) 4票
小沢明美(社民党) 3票 でした。
自民(16)+創造(12)+公明党(4)=32人という、わかりやすい足し算の結
果ですが、まさに「数の力」ですね。
それはさておき、議長・副議長が1年間で代わるということについて、みなさんは、
どう思われますか?
地方自治法103条2項には、「議長及び副議長の任期は、議員の任期による」
と書かれています。したがって議長の任期は原則4年ということです。内田議長の
任期はあと3年ということです。
では現実はどうかと言うことですが、「全国市議会議長会」のHPによりますと・・・、
http://www.si-gichokai.jp/official/research/jittai18/pdf/h18_12.pdf
に記載のとおり、多くの自治体で「申し合わせ」というものをしています。
浜松市も「申し合わせ」により任期を1年間としています。
なぜこうなっているのかについて、過去の経緯はわかりませんが、だいたい予想は
つきますよね・・・。
市議会議長会のデータによると、任期1年の市は249市で、全体の31%。任期
2年が337市で42%。法律どおり4年も105市(13%)となっています。
「1年任期が当たり前」と思っている人も多いのではないかと思いますが、すでに
世間の常識からはハズレており、一般的ではないということは明らかです。
これまでやってきたことを、同じようにやっていけばよい時代なら、今までどおりの
やり方でもイイのでしょうが、時代の変化や自治体を取りまく環境の変化、そして
今後の議会のあるべき姿や役割を考えたときに、このままでよいのかと思います。
先月も書きましたが、「古いモノを見たければ、“博物館” か “議会” に行け」と
皮肉を言われるくらいです。
「行財政改革」同様、「議会改革」が必要です。
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2.先月に続く “勉強月間” 5月の研修から
4月に続き、5月も“勉強月間”と位置づけ、各種研修に積極的に参加しました。
内容をごく簡単にご報告します。
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(1)自治体の危機管理 「コンプライアンス条例」について
メルマガの読者のみなさまの中には、企業経営に携わっていらっしゃる方が、たく
さんいらっしゃいます。またカウンターパートである労働組合の方もいます。
釈迦に説法ですが・・・、船場吉兆の例でも明らかなように、「コンプライアンス」の
問題は、一度表面化すると、企業生命にかかわる問題ですので、各社でいろいろ
取り組まれていると思います。
自治体も同じです。危機管理という点で「コンプライアンス」の視点は大切です。
浜松を風通しの良い組織にして、よりよい自治体にしたい・・・、そんなことを考え
ながら、5/26(月)に、神戸市と大阪市を訪問し、両市の「コンプライアンス条例」
を調査しました。
★神戸市
「神戸市政の透明化の推進及び公正な職務執行の確保に関する条例」
○制定経緯
あっせん収賄容疑で逮捕された市議会議員からの不当要求を契機に、市民・
議員などからの「意見・要望・提言等」に対して、適切な対応をとるべく制定され
ました。
○主な内容
職員以外のものが、職員等に対して行う、当該職員等の職務に関する、
「要望、提言、提案、相談、意見、苦情、依頼」などを記録し、局・室・区長
(必要あれば市長)まで報告し、問題があれば「神戸市公正職務審査会」に
諮問し、情報公開条例に基づき公開するというものです。
○運用状況
平成19年の年間記録件数は、約30,800件。うち「不当」と判断したものが106件、
うち暴行や脅迫を伴うものが32件ありました。公職者からの不当要求はありませんが、
「審査会」が「執拗なケース」と指摘したものがあったようです。
★大阪市「職員等の公正な職務の執行の確保に関する条例
○制定経緯
大阪市では、平成16年に、職員のカラ残業や福利厚生面での厚遇など、市と
職員組合の癒着構造やモラルが問われる事件が相次ぎました。
これらのことから、職員の綱紀粛正の意味合いの濃い「コンプライアンス条例」を
策定しています。生い立ちも趣旨も、神戸市とは異なっています。
大阪市では、今年に入って「裏金」問題が表面化していますが、「コンプライアンス
条例」を制定したから表面化したと評価すべきか、それとも「まだやっていたのか」とい
うべきか・・・、悩ましいところです。
○主な内容
「公益通報制度」を拡大適用し、市職員や委託者の職務執行にあたり、違法
または不適正なものについて、内部、外部問わず、広く通報を受け付け、「大阪
市公正職務審査委員会」の調査に基づき、是正措置を図る、というものです。
「委員会」は、現在、オンブズマン代表の弁護士を委員長に据え、市民の理解
を得ています。通報内容は市職員のチェックは行わず、すべて委員がチェックします。
勧告が行われたものは、必ず是正措置を取らねばなりません。是正措置は、その
場しのぎでなく、厳密に恒久対策が求められています。
○運用状況
H18年度実績
通報件数875件(うち匿名628)、委員会開催回数29回
H19年度実績
通報件数771件(うち匿名586)、委員会開催回数42回
★浜松市
平成13年、贈収賄に関する取り決めが中心の「浜松市職員倫理条例」を制定。
不当要求への取り組みはありません。
平成18年、「公益通報者保護法」成立を受け、対応をはじめましたが、通報は
0件です。法では「顕名」となっているため、「匿名」による通報はカウントしていません。
○神戸市のHP(コンプライアンス関連)
http://www.city.kobe.jp/cityoffice/09/031/toumei/index.html
○大阪市のHP(同)
http://www.city.osaka.jp/soumu/compliance/
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(2)実はカンタン 「条例」 の見方
みなさん、法律の条文って読みにくくないですか?。私は法学部の学生でしたが、
正直いうと、六法全書は苦手でした(笑)。学生のときにしっかり勉強しておけば
よかったのですが、先日(5/22〜23)、法令実務講座を受けてきました。
結論を言えば、法令(条例や法律)で大切なのは、「目的」と「実体(目的達成
のために何をやるか)」です。
もちろん、他にこまごましたことも規定するのですが、見方、読み方としては、主に
その2点につきるでしょう。
「目的」は通常、一番最初(第1条)に出てきます。修飾文が多いのが条文の特
徴ですが、主語と述語を結べば、理解できます。
「実体」は、その目的達成のために、誰が何をする(制限する)のか、です。これが
合理的であるかどうかを判断すると言うことですね。
今後、条例案を審議する際にはこうした視点で臨みます。
平成11年の法改正により、地方議会で条例を制定できる範囲が広がり、以降、
さまざまな地域で、行政の提案する条例だけでなく、市民の目線に立った、“議員
発議” の条例も成立しています。
国会では、すでに議員立法は当たり前ですが、これからは地方議会でも政策立
案が求められています。将来的には、こうした取り組みができるように、カンバります。
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3.
最近のブログから ○ふるさとを創る(5/24)
今日は入野地区社協の講演会がありました。
タイトルは「食の安全と有機農業」。講師は新城市にお住まいの松沢政満さん
でした。
松沢さんは23年前から「有機農業」に取り組んでいらっしゃいます。松沢さんの
お名前をネットで検索するとたくさん記事が出てきましたので、この世界では有名な
方のようです。
体験学習に訪れる人も多いようでしたが、約1時間半、楽しくお話を聞かせてい
ただきました。
松沢さんは、「近代化農業」と比較して「有機農業」の特徴を述べられました。
私は農政は得意ではありませんが、昨年1年間、委員会審議に加わり、幾つかの
疑問を感じてきました。
これまで巨額の補助金を投入し、大規模開発を進めてきた田畑が、今は休耕地
となり荒れ果てています。そしてその開発費用の借金をいまだに返済し続けている・・・。
食糧自給率が40%を切り、環境やエネルギーの視点から「フードマイレージ」が指摘
されています。加えて「食の安全」も声高に叫ばれている中、地産地消をはじめ、食の
あり方をみんなで考える必要があると思います。
また、農業を農政サイドからだけでなく、消費者側からも見る必要がある。そして行政
施策にも「選択と集中」が必要・・・。そんなことを感じました。
この続きはブログでご覧ください・・・
http://taguchi-hamamatsu.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/524_b198.html
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◇創ろう!元気な浜松 【浜松市議会議員 田口 章】
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4.活動日程
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5月の活動報告と6月の予定を書きながら、ちょっとつめ込みすぎたかなぁ・・・
と、思っています。
この他にも、仕事関係では、さまざまな研究テーマについてのヒアリングがあり、
プライベートではPTA活動が入っています。
日々は充実しているのですが、果たして「アウトカムはどうか?」と聞かれると、
ちょっと恥ずかしいような気もします。
6月後半からは、議会報告を兼ねて、みなさんのところへおうかがいして、市政
に関するご意見やご要望を聞きにいこうと思いますので、よろしくお願いします。
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