企業立地環境の整備【一般質問⑤】
県には「企業局」という組織があり工場用地造成などに取り組んでいます。一方、経済産業部企業立地推進課は企業誘致を進めています。しかしこれらの連携が十分できているとはいえません。
タテ割り行政の弊害が見受けられますので、下記①②の質問を一括して行い、両部門の連携状況を質問しました。
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【質問】
①工業用地の確保に向けた取り組み
「内陸フロンティアを拓く取組」の進展とともに工業団地のストックが減っている。どのように確保していくのか。
②企業局の地域振興整備事業について
この事業はピーク時には事業費285億円で18ヵ所を造成していたが、今年はゼロとなっている。厳しい経営状況の中、中期経営計画で検討するとした経済産業部との統合など含めて考えていくべき。
【答弁① 渥美経済産業部長】
工業団地ストックには、民間企業による開発に加え、市町の役割が大きいため支援していく。
「内陸フロンティア」構想の中で工業用地開発を進めている市町は、関係部局と連携し、早期の事業着手に結びつける。
【答弁② 白井企業局長】
平成14年からオーダーメード方式を採用したが、リーマンショック後は新たな開発要望がない。
最大のネックは用地の分譲価格。コストを抑えた効率的な造成工事や、企業の負担軽減策の拡充、インフラ整備による土地の割安感創出などに市町と連携して取り組む。
【再質問】
①経済産業部からみて、企業局との関係はこれまで同様でよいのか。変えていく必要はないか。
②企業局は、コスト高には現実的対応が求められるがどう進めるのか。
「内陸フロンティア」のような大きな環境変化に対応できていないのが問題ではないか。
経済産業部との統合の検討状況はどうか。
【再答弁】
①工業用地開発にあたっては、企業局だけでなく県庁各部局と「工業用地開発相談会」等を設置し連携している。企業誘致活動において相手から依頼があれば企業局を紹介している。
②積算基準に基づく金額による発注のため割高との指摘があるが、競争入札や総合評価制度の導入により7割程度で落札されているため、それほどのコスト高ではないと考える。よりコストの低い造成事業を手がけていく。
開発可能性調査助成制度を創設し、2市2町6ヵ所で基本調査を行ったが、受注には至らなかった。受注に結びつくようがんばりたい。
統合については検討したが、会計制度の独立性を求める指導があり、その時点で検討課題から外した。
【要望】
地域振興整備事業は企業局だけでなく、県の産業政策として検討していただきたい。
全国の自治体の中には、企業局を廃止したところや、事業を知事部局に移管したところ、知事が管理者を兼務しているところもある。
事業量や事業本来の目的をよく考え、抜本的な改革に取り組むよう強く要望する。