法人事業税の超過課税
先日、補正予算案(空港㈱への出資)を報告しましたが、この他の重要議案として「法人事業税の超過課税」があります。
静岡県では、昭和54年度から「地震対策の推進」のため、また平成6年度からは「高規格幹線道路等の交通基盤整備」のために法人事業税の超過課税を実施してきました。
第6期(H16~20年度)の超過課税収入額は約376億円。この収入を新東名アクセス道路をはじめとする高規格幹線道路網などの社会資本整備に活用し、交通基盤整備の促進が図られました。
第7期(H21~25年度)の超過課税収入額は約276億円。「高規格幹線道路網の整備」に加え、「地域競争力の強化」として産業競争力アップや都市的機能向上に取り組みました。
詳しくは下記をご覧ください。
★第7期のパンフレット(PDF)
そして今回の提案は、第8期としてH26~30年度の5年間、約325億円の超過課税収入を見込み、「高規格幹線道路網の整備」に加え、「地震・津波対策」を重点実施する予定です。
地震・津波対策が喫緊の課題であることに異論はありません。問題は財源調達です。今後10年間で4200億円といわれる地震・津波対策の総事業費。おそらく国費で50%近くは賄われると思いますが、残り2100億円、県債が半分としても、合計1000億円、毎年100億円の一般財源が必要です。
その一部を事業者のみなさまにお願いするということです。
一方、財源を失う側の「産業競争力強化」や「雇用対策」等をどうするか。さらに政令市への配分について静岡市から意見が出されています。これらについて、総務委員会の議論を注視したいと思います。
地方自治体の課税自主権を活用して、県内事業者の皆さまに上乗せで課税させていただくわけですので、それだけにムダづかいを厳しく見ていく必要があります。
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また補正予算中の「債務負担行為」にも注目です。富士山静岡空港の旅客ターミナルビルを来年度取得するために約22億円を計上しています。
資産評価額の適正性のほか、今後の空港経営に関するおカネの流れをチェックする必要がありそうです。
【写真はスズキの次期モトGPマシン。2015参戦予定】