どんな子どもを育てたいのか?

静岡県議会 次世代人材育成 特別委員会が開催されました。

委員会の概要は次のとおりです。

◆調査事項

学力向上対策やスポーツ振興、文化活動などによる次世代を担う人材の育成に関する事項

◆実施方針

本県が持続的に発展していくためには、勉強やスポーツ、芸術・文化に親しむ環境づくりを進め、確かな学力、豊かな感性、そして国際性を持つ若者を育成することが必要である。このため、10年後を見すえて、就労前の青少年に対する人材育成に係る施策について調査・提言する。

◆調査の観点

・学力向上対策・スポーツ振興・文化活動のあり方について多角的に調査・検討する

・国際性や職業観などを養うための施策等について調査・検討する

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今日はまず、県の関係部門=教育委員会、企画広報部(地域外交課・多文化共生課)、文化観光部(文化政策課・大学課・私学振興課)、経済産業部(雇用推進課・職業能力開発課)から資料提供を受けヒアリングを行いました。

教育は「100人いれば100通りの教育観がある」というくらい幅広い考え方があります。そんな議論をしていると際限がありませんので、私は今回、以前、何かで読んだ「仮説思考」という考え方で取り組むことにしています。

特に私は、2つめの「観点」について関心があるので、今の行政に欠けていると思われる点を念頭に質疑を行いました。

◆ポイントはまず「立志」、そして「キャリア教育」の進め方ではないでしょうか。

他の委員からも「仕事をしない人(“できない”ではない)がなぜこんなにいるのか?」という質問が出されていました。

義務教育から高等教育にかけての接続が今の人財育成に欠けている点かな…と思っています。

Map_jr_2なお義務教育におけるキャリア教育について、県は下記の教材を用意しています。

なかなか面白いので一度ご覧になってはいかがでしょうか?

★未来map 静岡県の14歳は考える

★みらいマップJr. 静岡県の小学生は考える

◆次に今後の10年間を考えたときの社会環境の変化です。

私はサラリーマンですが、企業目線で見ると「行政は時代の変化に対応できていない」と感じることが多々あります。後追いが多いですね。企業は先を見すえていないとツブレてしまいます。

今回は「グローバル化」と「ICT化」、「産業構造の変化」について取り上げました。「人口減少・少子高齢化」も聞きたかったのですが、ちょっと時間が足りませんでした(今後取り上げます)。

留学生のことや“出る杭”を伸ばすこと、起業支援やソーシャルビジネスなどを議論しました。雇用のミスマッチについては未論議ですが、いくつかのヒントをもらいましたので、次の改善提案につなげていきます。

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質疑の後は「参考人意見陳述」。

静岡県立大学学長の木苗直秀先生をお招きし、最近の教育改革の動向や県の教育行政に関してのご意見、さらに県立大の取り組みなどをうかがいました。

先生からは、「高学歴社会におけるモラトリアム傾向(=目的意識が希薄な中での進路選択)」、「勤労観、職業観の未熟さ」、「社会人、職業人としての基礎的資質や能力の低下」、「社会の一員としての意識の希薄さ」など多くのご指摘をいただきました(悪いことばかりじゃありませんが…)。

質疑では、最近の若者にありがちな「自分の意見が言えない」ことの背景や対策を質問させていただきました。

先生のお話を聞いて、ディベートの実施や、「覚える」教育から「考える」教育への転換が必要と感じました。これももう少し研究します。

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来月、委員会では九州に視察に行きます。大分県別府市の「立命館アジア太平洋大学」や「北九州学術研究都市」、さらに福岡県の国際バカロレア認定校や産学官連携の人材育成組織などを調査します。

別府温泉に泊まりますが、どこぞの議員と違い、視察の成果を発揮できるよう、まじめにガンバってきます。

◆静岡県の次世代人材育成施策にご意見をお持ちの方は、ぜひコメントなどでお聞かせください(コメントは原則非公開とします)。

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