初の富士登山
富士山が世界文化遺産に登録されて1年余が過ぎました。私たちは環境保全にこれまで以上に取り組む必要があります。
一方、姿かたちの美しさからつい観光誘客へと意識が向いてしまいますが、登録の根拠が「富士山信仰」と「芸術性」にあることを忘れてはいけません。
★世界遺産富士山公式サイト(静岡県)
「信仰の対象と芸術の源泉」としての富士山は、“構成資産”をみるとよくわかります。静岡県内には構成資産が9ヵ所あります。
私はこれまで8ヵ所に行きましたが、唯一訪れていなかったのが1の富士山そのものでした。
(下線をクリックすると昨年私が撮った写真が表示されます。三保はあいにく富士山が見えませんでした)
1.富士山(山域・登山道)
9.三保松原
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★富士山パワースポット巡り(H25.9.23)
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さて、これらの中で唯一訪問していなかった1.富士山にやっと行くことができました。
28日、会派の議員7人で、日帰りで富士宮口から頂上浅間大社奥宮まで登りました。
案内は富士宮市の四本康久議員。16歳から山小屋でバイト(?)をしていたとのことで、コースの他、文化も熟知しています。
元々富士宮口は、富士山本宮浅間大社からスタートし、村山浅間神社を経由したようですが、現在は新5合目までバスなどで行けます(夏季はマイカー規制有)。
途中、山小屋の方からお話をうかがいながら登りましたが、今年は登山客が2~3割少ないとのことでした。
外国人登山者も、中国系、アセアン、インドなどアジア各国の他、アメリカやフランスなどさまざまな国から来ていました。
8合目から上が浅間神社の所有する神域です。
8合目には「富士山衛生センター」があり、高山病やけが人などに対応しています。今年はすでに閉鎖されており話を聞くことはできませんでした。
9合目には静岡県警の警察官が駐在していました。地元富士宮署だけでなく、県内各地から派遣されているとのこと。
ケガ人などの連絡があると出動するようですが、環境を考えると大変な仕事です。安易な110番はやめてほしいですね…。
ちなみに山で遭難した時は、山を下るのではなく、登った方がイイそうです。確かに下って樹海にでも入ったら、方向も何もわからないですもんね・・・。
登り始めてから約6時間、全山小屋の各駅停車でしたので、ちょっと時間はかかりましたが、全員登頂しました。気温は3~4℃位かと。
頂上浅間大社奥宮は拝殿を改修中でした。ここは約3700mと聞きましたが、高地での建築作業は大変そうです。
旧社殿は105年前の築ということでしたが、当時はすべての資材を人力で上げたようです。柱は細分化して頂上でつなげたとのこと。風雪にさらされることから傷みが激しく今回の改修になったということでした。
今はブルドーザーで資材を上げているとのことです。太い“ハリ”を使っていました。文明に感謝ですが、その分、値段が・・・とのことでした。“信仰の対象”としての富士山を維持するのもなかなか大変なことですが、この富士山信仰こそが世界文化遺産の根拠ですので未来につないでいきたいものです。
山に登ったのは34年前の高校3年夏、北アルプス槍ヶ岳に登って以来でした。脚力の衰えを感じましたが、久々にイイ汗をかきました。(しばらく筋肉痛に悩まされそうです・・・^^;)