UDとパーソナルモビリティ
「夏のお勉強⑤」、今日は浜松市で行われた「UD+ in はままつ」というシンポジウムに行ってきました。
「UD=ユニバーサルデザイン」は私の政策の根幹です。簡単に言えば「誰もが暮らしやすい社会をつくること」ですが、限られた財源の中、工夫が必要です。
静岡県・浜松市はUD先進県・都市として、これまでも様々な取り組みを進めてきましたが、昨年から「ワクワクするような魅力や楽しさ」を加えて、この「UD+(プラス)」というイベントを始めました。
★UDプラスinはままつ(浜松市のサイト)
今日は、昨年に続き「パーソナルモビリティ」を取り上げ、浜松市出身でパーソナルモビリティ「WHILL」を開発・販売している杉江氏を講師に招き、お話を伺いました。
「WHILL」はセグメントとしては“電動車イス”ですが、デザインや走破性、操縦性が秀逸です。
現在の「車イス」の原型は1932年頃にできたそうです。その基本設計がほとんど変わっていないことに驚かされます。
その一方、たとえば「電話」をみると、1950年代の「黒電話」は、今や「スマホ」に変わっているわけです。
氏は今後「車イス」から「パーソナルモビリティ」に変わっていくと指摘。ここがまさにUDの発想です。
日本の電動車イス市場は10万台、車イスのうちの5%にすぎないそうです。一方、米国は150万台、車イスのうち43%が電動とのこと。
米国との違いは「生活インフラ」と「考え方」と言います。クルマ中心の日本の道路状況と、「車イスは身体が不自由な人が使うもの」という先入観があるようです。
健常者が楽しめれば、今後の高齢社会を見すえ、市場の拡大が期待されます。
一方、国際的にみると「電動車イス」は台湾が先行しているようですし、「パーソナルモビリティ」ではセグウェイが有名ですが、中国メーカーが廉価版で参入しているようです(「トヨタのパクリ」との話も)。
「日本での普及はインフラ整備と規制が課題」との指摘をいただきました。
また「“移動支援ツール”と考えれば、将来的には“ロボット”になるかも」とも。ロボティクスの技術革新から目が離せませんね。
【写真はソミック石川さんの試作車】
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今日は「パーソナルモビリティ」に加え、UDツールも紹介されました。
そのひとつ「UDトーク」は聴覚障がい者を支援するコミュニケーションツールです。
講演会場でも使用され、講演者が話したことを、そのまま文字情報に“視える化”することで、聴覚障がい者のほか私たち健聴者も確認できるスグレモノです。
もっとも、まだ変換ミスも多く、人為的な修正が必要ですが、2-3年前に比べ精度はかなり上がってきたとのこと。精度が高まれば、議事録なんてスグできちゃいますね。
これも聴覚障がい者とのコミュニケーションだけでなくUDツールとして誰でも使えそうです。
明日はソラモで展示が行われます。関心のある方はお出かけください。