江戸散策
金曜日から始まる9月定例会に備えて、今日は東京にある県の関係施設を訪問しヒアリングを行いました。
◆まず「ふじのくにに住みかえるセンター」。
有楽町の東京交通会館5階にあり、「NPO法人 ふるさと回帰支援センター」が運営している事務所の一角を借りて運営しています。
ここは昨年7月に初めて訪れました。
当時、6階のワンフロア―だった施設は、「地方創生」の声に後押しされニーズが急拡大。2フロアに広がり、専属相談員を配置している自治体は27県、1市に増えています。
代表理事の高橋氏によると今後さらに拡充の動きもあるようです。
県内からは静岡県と静岡市が相談員を置いています。県の相談員宮嶋さんは、今年4月からこれまでに約250人の移住相談者とお話ししたとのこと。静岡県の強みや弱みを伺いました。
9月補正予算では、ここに就労支援の担当者を配置するという案が出される予定です。移住希望者は田舎暮らし希望者だけでなく全年齢層に広がっており、就労がセットになっています。ニーズにあった制度になるよう努力していきます。
◆次に「U・Iターン就職サポートセンター」。
開設して1年余が経過し、首都圏の大学生にさまざまな就職支援を行っている状況を伺いました。
今シーズン( H27.3)からの利用者は630人ほどで、すでに“内定(正式には10月1日からですが…)”らしきものを得ている学生は258人とのこと。中には県外就職者もいるようですが、Uターン就職もかなりいるようです。
センター長の山田さんはベテランのキャリアコンサルタント。学生も安心して相談できそうです。「東京のお父さんですね」というと「いや、おじいちゃんだよ」とご謙遜されていましたが、頼りになりそうでした。
一方、大学へのアプローチや中小企業とのマッチングは、まだ改善の余地があるとも感じました。
静岡県が今後、どのような県を目指すのか…。地方創生総合戦略でしっかり示し、そのためにどんな人材が必要なのかを明らかにし、そういう就職サポートをすべきと感じています。この点はもう少し研究したいと思います。
◆続いて「東京事務所(ふじのくに大使館)」。企業誘致の取組を中心にヒアリングしました。
これまで県庁では辛口のコメントばかりしてきましたが、今年度、やっと、東京事務所に専任の企業誘致スタッフを配置しました。担当者は“静岡県の営業マン”として頑張っているようです。
一方、営業マンに売らせている商品はどうか…、というとまだまだ課題があります。
私は元営業マンですが、商品力が弱いと売るのは大変なんですよね…。
いつも他社の商品を分析して、自社製品の強みや弱みをしっかりと把握し、お客様のニーズに合わせて、クルマを売り込んでいました。
一方、県の企業誘致はまだそこまで商品開発ができていません。データベース化はしましたが、まだまだ工夫が必要です。他県との違いを分析し、商品力に磨きをかける必要があります。
また“トップセールス”の必要も感じました。
地方創生の掛け声のもと、日本中で企業誘致合戦がはじまっています。県の戦略を明確にし、県民一丸となって取り組む必要があります。
◆今日の収穫の一つは「Bridge Niigata」。新潟県のアンテナショップです。
運営は新潟の地銀「第四銀行」。
事情はともかく地銀が県のPRをやっているのは、たぶん、全国でもここだけじゃないでしょうか。
けっこうな賑わいでしたが、官民連携を地でいっている事例ですね。