待機児童の解消に向けて
県内の保育所待機児童数が公表されました。
★平成28年4月1日の保育所等利用待機児童数の状況(5.20県報道資料)
待機児童は449人。昨年度の780人からは331人減となりましたが、依然として多くのご家庭が育児と仕事の両立に悩まれていることがうかがえます。
市町別では、掛川市が昨年度の56人→0人と待機児童ゼロを達成した一方、三島市では0人→14人と増えているなど、ばらつきがあります。
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<浜松市の状況>
待機児童が最も多いのは浜松市。昨年度の407人→214人と193人減ではありますが、ゼロにはまだほど遠い状況です。
市は施設整備を進めており、毎年1000人以上の定員増を図っています。
H27 11,201人
H28 12,711人(現在)
H29 14,186人
H30 15,486人
H28.4.1の状況は次のとおりです。
◆施設別状況
(施設数・定員・入所児童数・入所率・待機児童数)
認定こども園 20園 ・ 2,630人 ・ 2,317人 ・ 88.1% ・ 37人
市立保育所 22園 ・ 2,360人 ・ 2,028人 ・ 85.9% ・ 13人
私立保育所 63園 ・ 7,170人 ・ 6,681人 ・ 93.2% ・ 157人
地域型保育事業 21園 ・ 551人 ・ 401人 ・ 72.8% ・ 7人
◆区別状況
(昨年度待機児童数・昨年度からの定員増・入所児童数・待機児童数)
中区 109人 ・ 557人・ 3,330人 ・ 54人
東区 87人 ・ 159人 ・ 2,120人 ・ 43人
西区 46人 ・ 195人 ・ 1,846人 ・ 21人
南区 40人 ・ 170人 ・ 1,105人 ・ 10人
北区 48人 ・ 180人 ・ 1,538人 ・ 34人
浜北区 53人 ・ 249人 ・ 1,250人 ・ 45人
天竜区 24人 ・ 0人 ・ 217人 ・ 7人
◆今年度の定員拡大計画
中区 210人
東区 670人
西区 40人
南区 165人
北区 110人
浜北区 260人
天竜区 20人
施設整備を進める中、課題として「保育士確保」がクローズアップされています。
県内の保育士は、H24年 9,779人、H25年 9,608人、H26年 10,191人と増えています。
一方、保育士登録者数は34,522人いるとのことで、資格を持ちながら保育士として働いていない人がたくさんいます。この“潜在保育士”の再就職支援がカギの一つ。
さらに保育士資格を取得して大学等を卒業する新規学卒者のうち、保育士として就職するのは約半数ということで、このあたりの対策も必要です。また県東部の学生は隣県で就職するケースも多いとか・・・。
県は今年度から「修学資金貸付事業」をスタートし、県内での新卒保育士確保に取り組みます。
保育の現場からは、すでに「保育士が確保できない」との切実な声が上がっており、整備促進と合わせて、こちらの対策も急務です。