群馬東部水道企業団
群馬県視察2日目は、富士重工業の主力工場がある太田市。
「太田市国際貨物ターミナル」と「群馬東部水道企業団」で話をうかがうとともに、清水市長と懇談させていただきました。
①太田市国際貨物ターミナル
太田市は平成11年、いわゆる「内陸コンテナ基地」を設置しました。
海のない群馬県に港湾保税機能を持つ施設を整備し、内陸ながら輸出入の拠点化を図りました。同時に設立された3セクには清水市長自らが社長に就任しました。
現在、太田市の製造品出荷額は2兆6千億円。数年前は浜松と同水準だったので、近年の産業の好調ぶりがうかがえます。現在の状況も当時からの戦略的な政策の積み重ねと感じます。
本県も駿河湾港を持ち、さらに浜松に「内陸コンテナ基地」を持っていますが、こうした物流機能を活かした中期的な戦略が必要ですね。「戦略物流ビジョン」を再確認してみたいと思います。
②群馬東部水道企業団
太田市は「民間でできることは民間で」という市長方針に従い、早くから水道施設の管理運営を民間委託してきました。
平成19年度からはそれに加えて、料金収受や広報、満足度調査など大幅な包括民間委託を導入し、水道事業の効率化を推進してきました。
施設管理など部分委託はよくありますが、包括的に委託したのは初めてのケースとのことです。
これによって水道職員は、民間ではできない仕事(=事業経営改革)に注力することができ、新たな展開につながっています。
その一つが広域連携。今年4月、太田市が中心となり3市5町で「群馬東部水道企業団」を設立しました。企業長はここも清水市長。
水源の削減など施設の効率化を進め、さらに高低差を活かした自然流下によりポンプ場などのコストも削減していきたいとのことでした。
課題の市町別の水道料金は現状のままとし、とりあえず一緒にできる事業からやっているそうです。
今後は「包括民間委託」から、さらに一歩進めて民間活力を生かすことを検討中。改革に終わりはないとのこと。
水道事業を取り巻く課題は全国共通であり、あとはやるかやらないかです。本県でも必ずメリットが出ます。まずは人材育成から始めないといけないかな・・・。