民間に学ぶ環境対策
県議会企画くらし環境委員会で県内企業2社を視察しました。
午前中は御殿場市にあるリコー環境事業開発センター。
株式会社リコーは1995年、日本で初めて「ISO14001」を取得した企業で、環境経営に積極的に取り組んでいます。
この事業所では年間8万台のコピー機を回収し2万台を再生生産しているとのこと。再生できないものはパーツを再利用するなど「コメットサークル」をコンセプトにリユース・リサイクルを進めています。
さらに省資源、創エネ、省エネをキーワードに、カメラの技術を活かした自動運転システムやドローンの活用の研究なども進めています。
またユニークな取り組みとして通称「御殿場油田」の実証実験も行っています。これは廃プラスチックを処理して「油」を抽出する取り組みで、各方面から注目されているとのこと。
昨日の東京ビッグサイトでもリコーさんは数ヵ所のブースを出していましたが、将来を見据えた取り組みが大切ですね。民間に学ぶことはたくさんあります。
写真は記念に撮った“エコ宣言”。委員会を代表して私がコメントを書きました。
午後は静岡市の静岡ガス本社を訪問。
平成25年に建設された本社ビルは、省エネと創エネにより建物内のエネルギー消費量を大幅に削減する「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル」と呼ばれる施設です。
ガスコージェネレーションシステムをはじめ、太陽光・太陽熱はもちろん、さまざまな技術を導入してエネルギーの効率化を図っています。
同エネルギー消費量は、標準的な規模の施設に比べ、1年目で37.4%の削減、2年目はさらに改善を進め53.9%もの削減を達成したとのこと。
温暖化防止に寄与するとともに、エネルギーコストの削減で初期投資も7-8年で回収可能というお話でした。
県が進める地球温暖化対策(CO2削減計画)では、排出量が多いとされる産業部門や輸送部門での取り組みが進んでいるのに対し、民生家庭部門と民生業務部門(=事務所等)の削減が進んでおらず課題となっています。
初期投資は確かにかかるでしょうが、事業者の皆様には積極的な取り組みをお願いしたいですね。
★環境への取組(動画ライブラリー「静岡ガス本社ビル」をご覧ください)
★新本社ビルの紹介 (「案内パンフレット」をご覧ください)