ドローンが創る未来
浜松商工会議所が開催した公開研究会「日本・世界での無人航空機最新動向と利活用状況」に参加。産総研の講師から最新情報をうかがいました。
「無人航空機」は簡単に言えば「ドローン」です。ドローンは「雄バチ」の意味。でも最初の無人航空機は1931年にイギリスで造られた「Queen Bee(女王バチ)」だとか。戦闘機の訓練用標的機だったそうです。ドローンはアメリカで1935年に造られた無人航空機だそうです。
当時のドローンはプロペラ機(固定翼)で、最近見かける回転翼機の登場は2010年(仏)とのこと。知らんかったです。
現在ドローンは、農業(追肥のチェック)や漁業(魚群探知)のほか、メガソーラーの点検、福島の除染状況チェック、火山の調査、老朽インフラのチェック、測量調査などに活用されています。
シリコンバレーではさらにさまざまなニュービジネスが進んでいるようで、ドローンの侵入を監視するシステムの開発や、トップアスリートの撮影に使われる例もあるとか。
民生部門以外の活用も研究されており、「F35(戦闘機)は最後の有人兵器」になるとの話も。無人航空機が戦争をする時代が来るのでしょうか・・・。
ドローンは二極化が進んでおり、カメラ搭載モデルは小型化し、輸送型は大型化しているとのこと。大型化したドローンは、さまざまな物資輸送に資することができます。
カメラ搭載モデルは、5G(第5世代移動通信システム)の導入でさらに加速するとみられており、集められたビッグデータを利用したクラウドビジネスにつながるとも言います。しかし日本の5Gの開発は遅れているとも・・・。
輸送用モデルは、物流を変える可能性があります。20世紀は陸路物流が主流でしたが、21世紀は空中利用が進むのではないかと。
そうなると、例えばASEANのような海域や砂漠でもスピーディな物流が可能になると考えられます。
国内でドローンによる空中物流をする際には、モバイル通信の仕組みが参考になるとも。ドローン物流事業者は、携帯キャリアのように利用エリアを設定し、その中でルート設定するなどの手法が考えられるといいます(私の理解が違っているかもしれませんが)。
いずれにしても、陸路(と海路)が主流だった大規模物流が、大型ドローンの開発で大きく変わってくるかもしれません。
知的好奇心を満たしてくれた講演でした。「未来予想図」描かなきゃ・・・。