視察① 柏崎刈羽原発
衆議院選挙が終わりました。いろんな想いがありますが、まずは日常に戻ります。国政の再編はまだこれからですね・・・。
さてエネルギー政策と原子力安全対策は本県にとって重要なテーマです。選挙日程が決まる前から予定していた「東京電力柏崎刈羽原子力発電所」を会派で視察しました。
昨年、六ヶ所村の再処理工場に行きましたが、浜岡以外の原子力発電所を視察するのは初めてです。
同発電所は7施設で821万KWの出力を持つ国内最大級の発電所です。適合性申請が出されていた6・7号機について、今月原子力規制委員会が適格性判断を行ったこともあり、安全対策等の取組状況について説明を受け、構内を視察しました。
同所は420万㎡の広い敷地を持ち、東電1126人、関連企業5513人が働いています。浜岡は160万㎡、約4000人ということですから、規模の大きさにまず驚きました。
地震への対応ということでは、同所は東日本大震災前の2007年、中越沖地震の際に実践しています。当時、火災が発生しましたが、原子炉の「止める、冷やす、閉じ込める」の基本原則は対応できていたとのこと。
その後、東日本大震災後の規制強化に伴い、原子炉やタービン等施設は規制基準に沿った安全対策を実施しています。
津波対策はレベル2を超える15mの防潮堤を整備したとのこと。電源喪失対策は非常用発電機を用意していますが、敷地が広く分散配置できることからバックアップにもなっています。これは浜岡ではできないかもしれません。
再稼働には地元自治体の同意が必要ですが、新潟県知事は慎重姿勢を示しているとのことで、まだ見通しは立っていないとのことです。
浜岡原発においては安全対策と使用済み燃料の処理問題が急務であり、まだ再稼働の議論にはなっていません。しかし非稼働でも安全対策は不可避であることから、引き続き安全対策と維持管理の強化につなげる必要があります。
事業者が進める「安全」対策は、必ずしも地域住民の「安心」にはつながりませんが、今後の新潟の議論を注視し本県における参考にしたいと思います。