ふじのくに県民クラブ 多文化共生部会
ふじのくに県民クラブは今年度「女性・若者」「環境・SDGs」「多文化共生」の3つの部会を設置しています(私は「多文化共生部会」に所属)。
それぞれのテーマについて「Webアンケート」で広く県民の声を聴き、政策立案につなげていく考えです。
しかし、政策によって県民の関心度が異なることがあります。たとえば「多文化共生」もその一つです。
Webアンケートで「外国人児童生徒の不就学」に「関心がある、ある程度関心ある」と答えた人の比率は、私たち議員の依頼で回答してくれた人の74.2%に対し45.4%、また「地域(町内会)や職場での共生に関心がある」は、議員知人80.3%に対しWeb52.8%と、ともに30ポイント近く差がありました。
このことから、「多文化共生」は私たち議員や行政が積極的にメッセージを発信する必要があることがわかります。
また「多文化共生」に関する政策立案は、Webではなく当事者の声を聴くことに重点を置くこととし、9/2に磐田市・浜松市で視察調査を行いました。
今回訪問したのは、①平野ビニール工業(株)、②浜松市多文化共生センター、③(株)マミヤ技研、④ムンド・デ・アレグリア、⑤浜松市外国人学習支援センターの5か所。
①平野ビニール工業さんは従業員144人中88人の外国人が活躍する地域企業。昨年県の「多文化共生推進シンポジウム」で社長様と日本語検定1級の従業員さんが登壇されました。現場にお伺いしたのは初めてでしたが外国人従業員の明るい笑顔や雰囲気が印象的でした。経営者の考え方が重要ですね。
②は浜松市国際交流協会がクリエート浜松で運営している施設。コロナ禍による外国人からの相談は6月頃から減っていましたが(おそらく定額給付金効果)、8月下旬からまた増えているとのこと。注意が必要です。また継続課題として、多言語化の中で不足する医療通訳と、高校生へのサポートを指摘いただきました。広域行政としての役割を果たしていきます。
③は派遣事業を行っている企業。持続化給付金の製造業の事業環境が厳しい中、雇調金を利用し雇用維持に努めている様子などについてお伺いしました。日本語能力の有無が雇用に直結している様子がうかがえます。
④⑤は西区雄踏町にある旧雄踏町役場にあります。④校長からは、児童生徒の教育に関する考え方や、共生社会のあり方(同化・統合)についてお話をうかがいました。⑤は以前、県の役割として「日本語教師の育成」について意見をいただきました。今後、外国人の日本語習得が共生のカギになってきますので、ここに重点を置く必要があると感じています。
8月末にも外国人技能実習生について地域企業の方とお話しましたが、もう外国人の協力無くして地域経済は成り立ちません。
知事は、外国人との共生社会づくりについて「本人よし」「企業よし」「地域よし」の「三方よし」をめざすとしています。コロナ禍の中ではありますが、何としても外国人に選ばれる地域づくりを進めていく必要があります。