夏のお勉強②
29日(水)は新潟県三条市を訪問。
以前から報告している「来たれ!素直な肉食系」と「中小企業支援」について調査してきました。
①採用と人事処遇制度
★来たれ!肉食系人財 (H27.5.9のブログ)
この件は先日の一般質問でも取り上げました。採用方法を変えただけではダメで、人事処遇制度全体を見直す必要があると思ったためですが、それでは先進地はどうやっているのか…ということから、今回、調査に伺ったものです。
結果は「わが意を得たり!」という感じでした。
三条市ではH13年頃からボーナスに業績反映を導入していました。当時の民間出身市長が制度を変更したとのこと。結構速いですよね。ウエイトは民間に比べると小さいですが、静岡県よりも幅を持っていました。
さらに最近は“飛び級”も導入したとのこと。これまで40歳過ぎだった“係長”到達年齢を、一気に30歳にまで引き下げたそうです。肉食系人財を処遇する仕組みとしてはこうした工夫も必要です。
なお「目標管理」は導入していないとのことですが、人事処遇制度の見直しを検討中とのことでした。
一方、新たな採用方式で懸念される課題としては「公務員としての一般的知識をいかに補うか」があります。
これについては、受験項目に含まれない「自治法、地公法」や「財務管理、文書管理」などのノウハウを、入庁後に人事担当者が直接レクチャーしているとのことでした。
秋に試験をするとのことですが、皆、合格(90点以上取っている)とのこと。優秀な職員は、入ってから鍛えても十分ということですね。
まだ制度を変えて3年のため、際立った成果は出ていないようですが、それでも積極性をうかがわせる“変化”が見えはじめているとのこと。数年、追いかけてみたいと思います。
面白いな~と思ったのは、市外からの応募者が多いとのこと。新潟市や長岡市、さらに県外からも応募があるそうです。三条市は人口10万人と大きな都市ではありませんが、こうした人財が集まるということは、制度だけでなく都市の魅力があるんでしょうね、
食器や刃物・工具などの金属加工小規模事業者が圧倒的に多い同地域は、両市で人口20万人弱ですが、産業支援は充実しており、積極的な海外展開支援も行っています。
ちなみに従業員4人以上の事業所が約2000、3人以下もほぼ同じくらいあるとのことでした。ホントに小さな“鍛冶屋”さんが多いんですね~。
特徴的な取り組みとして、「ブランド化推進」、「産業観光」、「海外展開」の話を伺いました。
トップページ右下には英語サイトも。燕三条ブランドは世界に発信されています。海外展開はJETROの協力を得るほか、独自に見本市への出展を進めているようです。
さらに佐賀県武雄市や富山県南砺市など6都市が連携してシンガポールに事務所を開設しているとのこと。なかなかやりますね~。
「工場の祭典(オープンファクトリー)」などユニークな取り組みもやっています。
ビジネスマッチング支援や地域一体となった地域おこしなどは参考にすべきですね。燕三条に比べると、浜松は地域資源を活かしきっていない・・・と感じました。
余談ですが、この地域は「背油チャッチャ系」ラーメンの発祥地のようですね。ラーメンマンの私としては当然見逃すわけにはいきませんでした(ちょっと太ったかなぁ…)。