先導的空港経営検討会議の答申
昨年3月末の「富士山静岡空港株式会社」からの提言を受けて、県は「先導的空港経営検討会議」を設置し、今後の空港のあり方を検討してきましたが、今日 「検討会議」から答申が示されました。
今後の具体的取り組みとして次のような内容を提言しています。
◆便利で利用しやすい空港であるためには旅客ターミナルビルの増改築による機能向上が必要であり、富士山静岡空港のポテンシャルを引き出すには現時点での追加投資が必要
◆富士山静岡空港は社会資本であり、増改築は県による投資があるべき姿
◆空港基本施設等と旅客ターミナルビルは県が一体的に保有し、その運営権を民間に譲渡していくことが望ましい
富士山静岡空港は、いわゆる“上下分離式”で運営されており、滑走路など基本施設は設置者(国や県)が所有し、ターミナルビルは空港会社が所有しています。
経営状況は、空港会社が経営するターミナルビルは黒字ですが、県が管理する空港全体では赤字となっています。ターミナルビルは当初からコンパクトな施設として計画されていたのですが、方針の大転換と言えます。
富士山静岡空港には、ハード・ソフトあわせて、年間20億円以上のおカネが投入されています。川勝知事は経済波及効果もあることから「必要なインフラ施設」との認識を示していますが、経営健全化は不可避です。
答申では現体制を「フェーズ1」とし、指定管理者制度の更新時期となる平成26年度からを「フェーズ2」と位置づけて、上記の取り組みを実施。さらに運営権譲渡に必要な法整備ができた後を「フェーズ3」とし、最終的な空港経営体制を実現するよう求めています。
あわせて今後、経営の視点や専門的な見地から助言等を得るしくみづくりも提案しています。
2月議会では、今年度当初予算として、ターミナルビル改修・増改築の基本計画の策定と、ターミナルビル県有化の準備を進める予算を議決しましたが、今後、急ピッチで検討が進んでいくことになります。
現在、仙台空港(国営)でも新たな経営体制の検討が進んでいますが、こうした事例研究も進めながら、県民にとって“最適解”を導けるよう、引き続き調査していきます。
◆富士山静岡空港に関する過去のブログ
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写真は3年前に撮った飯田市の「桜丸の夫婦桜」。樹齢400年でエドヒガンとシダレがくっついている不思議な桜。今が見ごろだそうです。浜松近郊は葉桜が増えてきましたが、信州の桜はこれからです。