理数系人材の育成
寒い中でしたが、本年の無火災を祈り、消防局と消防団のみなさんが勇壮に一斉放水を行いました。
地元33分団のポンプ車も活躍していました。
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午後もアクトシティへ。
「浜松のこれからの教育を考える」というシンポジウムを聴きに行きました。
◆基調講演は「今でしょ」でおなじみの東進ハイスクール講師 林 修 氏。
「できる子どもをどう伸ばすか ~日本の教育のあり方について思うこと~」と題してお話しいただきました。キーワードをいくつか記しておきます。
・人の言うことを聞いているだけではダメ。批判的精神が大切(「この講演もそう・・・」とのこと)
・勉強法は、人のやり方ではダメ。自分のやり方をつくる
・学校教育を否定しないが、最後は個人。自分の頭で考えること
・日本の教育は、“学ぶことの意味”と“科目間のつながり・全体のバランスを教えていない”
・社会に出ると日々問題解決が求められる。しかも答はひとつに限らない。これを鍛える
・勉強は、いくつもある人間の能力のうち、たった1つにすぎない
・「失敗ではなく、低い目標を持つことが罪なのだ」(ジェームズ・ ラッセル・ローウェル)
◆続いて、主催者の「浜松・東三河地域イノベーション戦略推進協議会 長期的教育システム研究チーム(長いナ~)」による「Top Gun 教育システム」の活動報告。
これは静岡大学イノベーション社会連携推進機構が取り組んでいるもので、こどもの頃からさまざまな体験をさせて、地域から世界的に活躍する「理数系人材」を育成するというものです。
「理数系人材」としたのは地域の産業振興を視野に入れてのこと。浜松地域ならではの構想と言えます。
“育成すべき人物像”が面白いです。
「イノベーションを起こすことができること」というのは当たり前ですが、「野武士のような人物」というのが、グローバル時代に生きる浜松らしくてイイですね。
具体的には「浜松RAIN房」の活動から生まれた新たなプロジェクト「ダヴィンチキッズ プロジェクト」を通じて進められています。義務教育では教えられない“好奇心”をよぶ体験ができます。
◆最後に鈴木やすとも市長と静大の教授を含めたパネルディスカッション。
静大では「今のままでは浜松の将来が危ない」、「日本の科学技術の危機」と捉えてこのプロジェクトをスタートしたとのこと。
林氏は「想像力や独創力は、こどもの頃のさまざまな自然体験が大切」と述べ、この取り組みを支持。最近、川勝知事が力説している、「飛び入学」や「多様性(職業能力)」にも同調していました。
やすとも市長も、「義務教育は全体の底上げはできるが、出る杭を伸ばすには、このようなプロジェクトが必要」と述べ、“ホンモノの教育”を進めたいとしていました。
「浜松を理数系人材の集積地にする」。そんな将来の姿を思い描きました。