大学とは何か?
静岡文化芸術大学の入学式に出席しました。
平均競争率5.99倍の難関を突破した343人の新入生は、浜松市内の高校卒業生が約50人、静岡県内が156人(45.5%)に対し、県外が187人(54.5%)と半数を超えています。
北は北海道から、南は沖縄まで、全国各地から志を持った学生を集めるという点は、「文化芸術・デザイン」という学問の切り口を持つ大学のビジョンが明確だからこそ。県の人材育成の柱である「有徳の人づくり」に通じるところがあります。
県外の学生さんが有意義な4年間を過ごし、「浜松そして静岡県はすばらしいところだ」と実感してもらえるように、地域全体で見守ってあげたいですね。
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いつ聞いても参考になる熊倉功夫学長の式辞は・・・、
「大学とは何か?それは自由な学びの場である。自分の意志ですべて選択できる。そのためには自分の意志をしっかり持たなくてはいけない」
「まだ意志が固まっていない人もいるだろうが、今、すべてを決めなくてもよい。今後、どういう方向に向かうか、考えていけばよい」
「大学(のようなもの)は11世紀のイタリアで生まれた。元々は学生の“ギルド”が先生を雇うところからスタートした。学生の側に主体性があった。その後、教員の“ギルド”ができて、今の形になった。“めだかの学校”のように、学生と教職員は対等ということだ」
「“学ぶ”という言葉は、“まねぶ=まねる”すなわち先人の行いをまねることからきている。木村尚三郎初代学長が用いた“ふりかえれば未来”という言葉は、歴史に学べということだ」
「しかし、“伝統文化は日々変化している”ということも忘れてはいけない。変化できないものは消えていき、変化することで伝統文化は生き残っている」
「たとえば相撲は、元は素舞(すまう)。裸で舞う芸能で、横綱はしめ縄を締めた神だった。それが今はスポーツとして日本の伝統文化となっている」
「歴史から学ぶということは、今を批判するということでもある。恵まれた現代の陥穽を見直す必要がある」
「情報はインターネット、モノはコンビニで、必要なものはすぐに手に入るが、それが当たり前と思うと大間違いだ」
「“ストック”こそ大切。知識も同じで、ネットで調べて、自分のもののようにしてはいけない。教養をしっかり身につけて欲しい」
というものでした。
また有馬朗人理事長(元・東大総長、文部大臣)は、文部科学省の「トビタテ!留学JAPAN」を紹介。「グローバル化の中でも文化力が重要」と述べていました。
★トビタテ!留学JAPAN (文科省のサイト)
また前学長でもある川勝平太知事は・・・、
「これからの4年間はみなさんの将来を決める。失敗は許される。やるかやらないか。なんでもやってみることだ」
「グローバルの語源globeは地球を表す(世界的とか国際的じゃないってことでしょうか)。地球的、いや宇宙的な観点を持ち、地域に根ざしてほしい」
我が家の大学生にも伝えてやります。
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写真は浜名湖ガーデンパーク。
浜名湖花博ガーデンパーク会場、いよいよ明日開幕です!