平成27年度当初予算編成方針と財政健全化の取り組み
◆質問
来年度当初予算の収支試算では340億円の財源不足が見込まれている。県の予算編成手法は従来と同じ「シーリング(5%カット)による歳出スリム化」や「歳入確保」にとどまっているが、財政健全化に向けて新たな手法を考えるべきではないか。
また、財政健全化は中長期的な視点で取り組んでいく必要がある。今後、地震・津波対策やインフラの老朽化、社会保障費の増など、莫大な経費が見込まれているが、それらに対応していくためには、事業の選択と集中が不可欠だが、いかに進めていくか。
○答弁 川勝知事
「富国有徳の理想郷“ふじのくに”づくり」の早期実現を目指し、後期アクションプランを着実に推進するとともに、健全財政を堅持する取組を進めることを基本方針とする。
活用されていない特定目的基金の廃止や、広報広告料収入の確保などにより一層の歳入確保に努める。 また、たとえば質の低いPRをやめるなど小さいものから、公共施設の長寿命化や総量の適正化などの歳出のスリム化にも取り組み、財政負担の軽減に努める。
「県民幸福度」の最大化に向けてまい進していくため、あらゆる手立てを講じて、後期アクションプランの着実な推進と健全財政の確保の両立を図る。
◆要望
財政健全化の取り組み手法について、従来と変わらぬ印象を受けた。自治体によっては、行政評価の予算反映や、
枠配分予算制度、包括予算制度、予算編成過程の公開など、
さまざまな工夫をしている。
今後インフラ更新にお金がかかると言ったが、本県は他の自治体に先駆けて「インフラの統廃合」について、
考えていく必要があるのではないかと懸念している。
なぜなら、本県のバランスシートを見ると、他府県に比べて、負債の比率がかなり大きくなっているからだ。財務諸表のモデルの違いもあり、一概に言えないが、将来世代への負担が懸念される。
今後、財務諸表が統一基準になることを踏まえ、保有資産のあり方についても、よく検討してほしい。