市町への権限移譲のあり方と行政サービス提供体制について

◆質問

静岡県は日本一の権限移譲を進めている。しかしこれまで、市町において、無理なく執行されているかどうか、十分な検証を行っていない。そこで、ふじのくに県議団では、県内35市町を対象に実態調査を行った。

この分析を行った結果、評価の高い事業がある一方、課題もあり、住民サービスを提供する行政の体制を、事業によって最適化する必要があることがわかった。

地方自治法2条15項には次のように書かれている。

「地方公共団体は、常にその組織及び運営の合理化に努めるとともに、他の地方公共団体
に協力を求めて、その規模の適正化を図らねばならない」

この法の趣旨に沿ったサービス提供体制の適正化が図れるよう、県として広域行政の役割を果たすべきと考える。

○答弁 下山経営管理部長

住民に身近な行政は市町が自立的に担い、県は、市町には対応困難な広域機能、調整機能、専門的機能などを担うよう役割分担し、市町への権限移譲を積極的に進めてきた。

しかし、専門職員が不足するなどの人材の問題や、事務処理件数が少なくノウハウが蓄積されないといった問題など、県から移譲された事務を執行していく上で様々な課題もある。

受け皿となる体制整備については、連携協約制度の活用を含め、市町間の広域連携について検討していく。

市町と県の総意で設置した行政経営研究会の「地方公共団体間の連携部会」においては、市町から連携の要望が強い消費生活相談体制をテーマとして、機関等の共同設置など、広域連携の具体化について検討を進めている。