今後のMICE戦略

10390491_650688371691607_5698058124今日は東京でダブルヘッダーでした。

午前中は今年度の政務調査研究について打ち合わせ。中身のツメはこれからですが、成果を出せるようにガンバリます。

午後は日経グローカルセミナーを聴講しました。

テーマは「中小都市のコンベンション誘致-激化する競争を勝ち抜く秘訣」

講師は(株)コングレ社長の武内 紀子氏。7月に全館オープンする、沼津の“プラサ・ヴェルデ”の指定管理者をやっていただく会社の社長です。

観光振興の過去からの流れと最近のMICE(Meeting、Incentive Travel、Convention、Exhibition/Event)の現状、さらに中小都市(地方都市)におけるMICE誘致のポイントなどについてお話をうかがいました。

国内のコンベンションは、市制記念100周年などとして全国で博覧会が行われ、大規模施設が建築された1980年代後半からスタートし、1994年の「コンベンション法」により本格的に始まったとのこと。

その後、海外誘客促進のため2003年に「ビジット・ジャパン・キャンペーン」がスタート(当時は500万人)。2008年に観光庁が設置され、2013年に初めて1000万人を突破しました。

海外からのお客様は、観光レジャー目的が550~560万人ほどとのことですが、次にMICEが170~180万人ほどとなっているようで、MICEへの注目が高まっているようです(注:この数字はパワーポイントの説明資料のグラフから私が見て判断したものです)。

観光庁は国内のMICE誘致戦略として、グローバルMICE戦略都市5市(東京都、横浜市、京都市、神戸市、福岡市)、グローバルMICE強化都市2市(大阪市、名古屋市)を指定。今後、大規模MICEの誘致に力を入れるようです。

これとは別に「国際会議観光都市」として52市を指定しています。現在はこれらの都市が競って誘致している状態です。

中小都市(地方都市)のMICE戦略としては「規模(小規模)、日程(滞在型)、海外誘客(海外からのお客様は大都市にこだわらない様子)」などで、大都市MICEとの差別化を図ることが重要と指摘。

大学など学術研究機関を活かした学会の開催や、土地の魅力を活かしたアフターコンベンション(観光や産業・企業ツアーなど)を組み合わせることで滞在型の魅力を出せるとしています。さらに自治体からの財政支援も重要なファクターになるといいます。

静岡県においても、富士山などの地域資源や企業が有する「ものづくり技術、光・電子産業の最新技術」、さらに理工系大学や研究機関、がんセンターなど地域資産を活かしたコンベンション誘致に期待が持てそうです。

さらに観光産業をはじめ、地域が一体となった取り組み(=おもてなし)をすることも大切な要素のようですね。なんとなく静岡県の潜在能力の高さを感じました。

★MICEの開催・誘致の推進(観光庁のサイト)

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