グローバル人材育成

10687188_709463622480748_3239363821

県議会次世代人材育成特別委員会で大分県別府市にある「立命館アジア太平洋大学」を視察しました。

学生数は約6000人。半数は留学生で約80か国から来ており、春入学と秋入学の両制度を持っています。日本人学生には英語教育、留学生には日本語教育を行っています。

10410739_709463639147413_8684609178

設立は2000年。当初は「成功しない」と評されていたようですが、すでに11000人を超える卒業生を送り出すなど、着実に運営を続けており、別府市の人口減少対策にも貢献しています。

留学生受け入れの課題は「言葉」「おカネ」「住居」の3つだそうですが、「言葉」は授業構成、「おカネ」は奨学金制度、「住居」は寮で解決しているということでした。

10671437_709463652480745_6918059099

日本人学生の課題は「心の壁」ということで、世界で活躍するための「バイタリティ」を学んでいくとか。最近では企業人向けの短期研修も受け入れているようです。

海外からの留学生も、卒業生ネットワークの構築や海外拠点の設置などで順調に増えており、中韓台の学生で5割を超えないようにしているとのこと。多様性を重視しています。

学生寮も整備されており、二人部屋では他国の学生がペアで生活しているとのこと。留学生の65%は日本企業に就職しています。

開学当初は、大分県が施設整備に150億円、別府市が土地と道路造成など42億円と土地42haの無償提供、立命館大学が100億円ほど投じたとのことで、行政も大きく後押ししたことがうかがえます。

留学生受け入れに成功している理由は、「就職の良さ」「奨学金制度」「多文化環境」とのこと。また日本人学生も応募が増えており、近年は関東からの学生が2割を占めるようになったということです。

主に将来のビジネスに活かすことを念頭にAO入試で単願(専願)の受験生が多いようです。留学生は男子が多く、日本人は女子が多いとのこと。

バングラデシュから来ているRiazくんがキャンパスを案内してくれましたが、来日1年半で日本語ペラペラ。「将来は先生になりたい」とのことでした。両国を結ぶ懸け橋になってくれるでしょうか…。

グローバル人材育成の重要性を再認識しました。

次の記事

国際バカロレア