静岡県の試験研究機関

静岡県は、先日紹介した「工業技術研究所」のほかに「農林」「畜産」「水産」「環境衛生科学」の研究開発施設を持っています。

工業技術研究所は県内に4カ所、静岡(本所)、沼津、富士、浜松(都田)にあります。すべての施設で機械電子技術を取り扱うほか、沼津はバイオ、富士は製紙(CNF)、静岡は食品、浜松はクルマ関係とレーザー技術など地域の特色ある研究をサポートしています。

フツーの人には直接かかわらないかもしれませんが、「静岡酵母」のようにみなさんが普段お世話になっているものも開発されています(私は、静岡県の日本酒が美味しくなったのは「静岡酵母」の発見によるところが大きい・・・と思います)。

試験解析などに必要な機器を中小企業が独自に購入するのは難しいですが、県が機器を整備して、中小企業の技術革新や製品化を支援しています。先日紹介したIoT以外にもさまざまなノウハウを持っていますので、活用していただければと思います。

また磐田市にある「農林技術研究所」では「紅ほっぺ」や「きらぴ香」などいちごの品種改良などおこなうほか、茶業研究センター(菊川市)、果樹研究センター(静岡市清水区)、伊豆農業研究センター(東伊豆町)、森林林業研究センター(浜北区)で地域に役立つ研究を進めています。

畜産技術研究所は富士宮市にあり、牛や豚の品種改良を研究。中小家畜研究センター(菊川市)もあります。

水産・海洋技術研究所は、うなぎやあさりの資源保護などを研究しています。「ウォット」のある浜名湖分場や下田市の伊豆分場、富士宮市の富士養鱒場があります。

地方自治体が行う研究開発は、地域産業の付加価値創出につながっていますが、試験研究機器の導入や更新など財政的な課題があります。市場ニーズを考えた研究開発への選択と集中が必要です。

★静岡県の試験研究機関(県のサイト)

【写真は8月に訪問したウォットの水槽。海水に棲むタツノオトシゴと淡水魚の金魚が同じ水槽にいます】

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