債務超過687兆円
1/27、財務省は令和3年度の国の財務書類を公表しました。
負債が資産を上回る「債務超過額」は、前年度から31.9兆円増の687兆円と過去最大となりました。
理由は言わずもがなですが、新型コロナ対策のための国債発行です。
★国の財務書類(財務省のサイト)
民間企業ですと、とっくに倒産しているわけですが、国はつぶれません。それをいいことに、こうした状況下にあっても積極財政を唱える政治家がいますが、私は将来世代のために、未来にツケを回すべきではないと考えます。
これを踏まえて県政に目を移します。
令和3年度決算は過去最大となりました。債務超過は回避していますが、純資産比率は2.47%と将来負担の多い状況に変わりありません。
★静岡県の財務諸表(静岡県のサイト)
★静岡県の財政状況(同)
令和4年度の決算額は若干減少すると思われますが、依然として高い水準が続いています。
理由はコロナ対策とそれに続く物価高対策です。これらの財源は国の交付金であり、上の資料のとおり国は借金で調達しています。
一方、県にはこうした“赤字国債”のような制度がないので、負債は国ほどには増えていません。それでもここ数年、防災・減災を目的とした「国土強靭化対策」で負債は増加傾向にあります。引き続き注意が必要です。
来年度は少し事情が変わりそうです。現在、令和5年度当初予算案を議論していますが、新型コロナの類型見直し(2類→5類)により、コロナ対策交付金の大幅な減額が見込まれています。
今年度これを充当していた観光支援策や物価高騰対策は選択と集中、効果的な事業実施が求められます。そうした工夫がなされているか、チェックすべき点は多々あります。
予算編成作業は大詰めを迎えました。当初予算案は2/7に公表されます。2月定例会では来年度の県の事業方針などを審議します。毎日が勉強です。