小さくてもキラリと光る上勝町(慶應議連視察⑤)
県議会企画くらし環境委員会の委員長をやっていた時、徳島県と徳島県神山町を視察しました。
★PFIによる県営住宅再整備と神山町の地方創生(2016.10.20のブログ)
その時以来の徳島視察ですが、その時にも来たかったのが今回の上勝町。小さな町にこそ学ぶべきモノがあります。
①葉っぱビジネスによる地域活性化
(株)いろどりの取組はすでに超有名です。S61年に横石社長が農協職員として立ち上げ4軒113万円/年からスタートし、H30年は約150軒2億3400万円を売り上げています。
品揃えの規模と品質が評価され全国シェアは約7割。平均年齢70歳で約300人が活動中。多い人は年間売上1500万円(!)。年末ピーク時だけ活動する人もいて、家庭環境により参加形態はさまざまです。
地域活性化のヒントはどこにでもあります。一方、参加した議員からは、「一次産業の持続的な発展のためにはトップランナーだけではいけない」との声も。超党派の議員連盟ならではの意見交換ができました。
②ゼロ・ウェイストの取り組み
上勝町は2003年に日本で初めて「ゼロ・ウェイスト(ごみゼロ)」を宣言。2020年を目標に「ゼロ・ウェイスト」を目指しています。
2001年から35分別、2016年から45分別を実施、2016年のリサイクル率は79%です。家庭用生ごみ処理機は個人負担1万円で購入でき、全量をたい肥化しています。
生ごみ以外のごみは「ごみステーション」に持ち込み分別しています。クルマを持たない高齢者などはNPOが戸別収集を行っています。
リユース拠点として「くるくるショップ」を設置。持ち込みは町民限定ですが、持ち帰りはだれでも自由。「くるくる工房」では不要になった衣類や布を使ってカバンなど小物や洋服をリメイクしています。なかなかユニークでした。
上勝町はこれらの取り組みにより2018年、浜松市や静岡市とともに「SDGs未来都市」に選定されました。ごみ減量は持続可能な社会を作るための重要なポイントであり、本県においても大きな課題です。