補正予算債(2/12)
静岡県議会は、今日1日の会期で、2月臨時会を開催しました。
議案は、国の緊急経済対策に対応した補正予算です。総額は約426億円。一般会計約420億円のうち85%の約360億円が建設委員会の事業でした。
インフラ施設の老朽化対策や防災対策などが主な事業です。その必要性は否定しませんが、財政健全化からの逆行が懸念されます。
今回の公共事業の多くは、財源を国の交付金として半額、あとの半額を地方自治体で賄っています。自治体は後年度の利用者負担を考慮し、ほとんどが起債(借金)して事業を実施します。
今回の起債額は約154億円。資産も形成されますが、“おまけ”として借金も残るということです(バランスシートをイメージしないといけませんね)。
なお通常の建設債の起債充当率は75%とか90%あたりだったと思いますが(違っていたらゴメンなさい)、今回の「補正予算債」は起債充当率100%、すなわち自治体は一般財源がなくても借金で事業を実施することができます。
この「補正予算債」は後年度、交付税措置されるとのことですが、これも「臨時財政対策債」同様の心配があります。
さらに悪いことに、「補正予算債」は「臨財債」のように全額が「公債費」として、基準財政需要額に算入されるのではないとのことですので、よけい心配です。
政権交代により財政政策が大きく変化しています。今回の大型補正に加え、14日には25年度当初予算も公表されます。私は納税者、そして借金を返済する立場で、財政をチェックしていきます。