公会計改革最前線
島根県浜田市で行われた「公会計改革フォーラム」に参加しました。
最初の基調講演は、大阪府の財政課長さん。動向や大阪府の取り組みをうかがいました。
これまで財務情報の公表は「総務省方式改訂モデル」「基準モデル」「東京都方式」などバラバラでしたが、平成27年度から統一的な基準による財務書類の作成が求められます。
これまでもストック情報を活用した「ファシリティマネジメント」や「行政コスト計算書」の活用など改革が進められてきましたが、さらに「固定資産台帳」整備や「複式簿記」の導入など、民間の会計手法を取り入れます。
次のステップにつながるよう、私も研究を進めますが、今後の課題として、人材育成(職員・議員)や活用方法が指摘されていました。
大阪府は都道府県で唯一「財政運営基本条例」を持っています。
さまざまな財務情報をホームページで公開しているとのことでしたので、参考にしたいと思います。
「活用する側の意見も聞くべき」との声がありましたが、私たち議員が使いこなさないと、せっかくの改革もムダな仕事になってしまいます。責任重大ですね。
岡山県瀬戸内市の武久市長からもお話を聞きました。
岡山県東備地区3市では、平成28年4月の導入をめざして、監査委員事務局の共同設置を検討しています。
市長からは、監査のあり方とともに、共同処理などネットワークによるガバナンスのあり方をうかがいました。
人口減少で財源が厳しい中で、住民サービスを提供するのに最適な単位を考えていくことが必要です。
今、会派で進めている「権限移譲の適正化」と合わせて検討していきます。
パネルディスカッションでは、職員さんや市議会議員も混じって、笑いのなかにも聞き応えのある議論を進めてくれました。
今回の仕掛人、関学の石原教授は、最後に「会計には限界もある」とも指摘。
数字で計れない部分と合わせて、最適解を探していきます。