次世代産業への期待

6-7日に開催された「産業委員会」では、次世代産業の創出や農業の高度化、雇用創出による中小企業支援などが話題になりました。

中でも次世代産業の創出・育成は急務です。

県内では、東部「ファルマバレー」、中部「フーズサイエンスヒルズ」、西部「フォトンバレー」という3つの次世代産業集積事業を進めています。

◆「ファルマバレー」の中心となる「静岡県医療健康産業研究開発センター」が3月に開設されることになり、設置条例と運営のための補正予算が提案されました。

医療機器メーカー「テルモ」と、次世代産業への参入をめざしている「東海部品工業」が入居して研究開発を行うとのこと。期待されます。

◆「フーズサイエンスヒルズ」では、植物工場を使った機能性作物の栽培技術の向上や、機能性食品を使った商品開発などが提案されました。

直接は関係ありませんが、“AI(アグリ-インフォマティクス)システム” というIT技術を使ったイチゴやミカンの高付加価値化(熟練技能者の栽培技術の可視化)の研究も、新農業の取組として面白そうです。

◆「フォトンバレー」では、産業技術総合研究所とのマッチング支援事業の紹介がありました。

さらに議案ではありませんが、過日、地方創生に向けた「政府機関移転」に関して「理化学研究所光量子工学研究領域」の浜松誘致を要望しましたが、推進ビジョンを描くべきですね。

一方、時間軸を明確にした産業戦略を組み立てることが必要とも感じています。

産業成長戦略会議では、IoT(Internet of Things)の活用やCNF(セルロース・ナノ・ファイバー)の研究を進めるとしていますが、これらはまだ県内で事業化するにはいささか早いと思います。

研究を進めるのは、やぶさかではありませんが、市場が目の前にあり、事業化可能な航空産業などへの参入のほうが、優先度が高いと思います。

いずれにしても、これらを進めるにも必要なのは人財。

引き続き、首都圏からのUターン人財とのマッチングなど、県内企業の支援につながるよう事業の進捗をチェックしていきます。

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