バイクの交通安全と「三ない運動」

今年も恒例の「バイクのふるさと浜松2019」に行ってきました。

ライダーだけでなく、家族連れも多く、にぎわっていました。

今日(8/25)までやっています。お楽しみください。

さ、てこのイベントに合わせ、昨日のラジオ県政報告では、二輪車の交通安全についてお話しました。

昨年(H30)県内の「二輪車」の交通事故は3,391件、負傷者3,643人、死者24人となっています。

二輪車はさらに原付と自動二輪に分けられます。

「原付」の件数は1909件、負傷者2042人、死者11人。乗車中の事故に限ると、負傷者は1693人、死者10人となります。

年齢別傾向をみると、20歳代が負傷者の約20%、死者2人となっていますが、65歳以上の高齢者が26.9%、しかも死者は6人と多くなっています。ゲタ代わりに使っているご高齢の方を見かけますが、「ちょっとそこまで」に危険が潜んでいることをお忘れなく。

次に「自動二輪車」。件数は1511件、負傷者1645人、死者13人。乗車中に限ると、負傷者1401人、死者13人です。

40歳代50歳代の事故が多く、40代の負傷者が19.1%、50代が20.3%、死者は40代3人、50代4人となっています。まさに私の年代です。リターンライダーのみなさん、自らの運動能力を過信せず、楽しくバイクライフを楽しみましょう。

もうひとつの特徴は10代の死者が3人いること。運転中か同乗中かはわかりませんが、若者の安全意識の向上も必要です。

私は「三ない運動」がネックだと考えています。

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バイク免許は16歳から取得できますが、多くの高校で「三ない運動」を実施しています。これは昭和57(1982)年に高校PTA連合会で始まったもので「バイクの免許を取らない、バイクに乗らない、買わない」というものです。多くの高校では校則でこれを謳っています。

2年前に大きな変化がありました。平成29(2017)年の高P連全国大会で、全国一律の運動に終止符を打ち、都道府県ごとに判断する・・・とされました。

選挙権年齢が高校生年代の18歳まで引き下げられ、高校での主権者教育が求められる中、16歳から免許が取れるのに、学校が権利制限を課すのは、時代の流れに逆行するものです。

バイクは危ないから遠ざける・・・のではなく、危険性を知ってもらい、安全運転教育を実施し、社会に出てもらうべきです。

ついでながら「初心者事故率」という指標があります。

平成30年、県内で免許取得後1年未満の初心者が第一当事者になった人身事故の件数は999件で、福岡・愛知・大阪に次いでワースト4位となっています。

問題は1000人当たり事故率。28.4パーミルは佐賀県の32.6に次いでワースト2位です。私の主張の裏付けでもあります。

今年度、静岡県では、静岡県自転車条例の施行に合わせ、中高生に交通ルール(法規)を学んでもらうためのパンフレットを作成し配布しています。

「三ない運動」からの転換を図り、交通安全教育を一歩先に進める必要があります。

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