浜名湖の再生に向けて
田内浩之議員(湖西市)、良知駿一議員(北区)と岡山県を訪問し「アマモの再生事業」を視察しました。目的は浜名湖の水産資源の回復や、カーボンオフセットに向けた取組です。
岡山県東部にある備前市日生町は1950年代には590haのアマモ場がありました。しかし開発等により1985年には12ha、さらに最小期には5haまで減少したそうです。こうした中、当時岡山県職員だった田中丈裕氏は、漁協の協力のもと、1985年から播種(種まき)をスタートし、1997年には16ha、2005年には38haに拡大し、2015年には250haの再生に成功しました。
技術的には、播種の技術や種が流されないような資材の構築のほか、特産の牡蠣殻を活用した底質改良などがあるようです。また播種には地域住民の協力、そしてとりわけ漁協の理解が欠かせないとのことでした。というのも漁業関係者からするとアマモはスクリューに絡む邪魔者ですが、牡蠣の養殖に役立つというエビデンスを示し協力を取り付けたとのことでした。
今回、静岡大学農学部 笹浪和宏 教授に同行いただきました。今後、技術的な分野は笹浪先生にご指導いただき、湖内の栄養塩の状況や底質の把握など生育に適した状況かどうかを調べた上で、制限要因への対策を進め、規制や制度への対応、環境教育、住民協働の取り組みなどは、議員が取り組んでいきたいと考えています。
我が家では、子どもが小さい頃、毎週のように浜名湖で潮干狩りを楽しんでいました。海水魚も水槽で飼っていました。あの頃を思い出しながら、次世代のために豊かな浜名湖の再生に取り組んでいきます。
【牡蠣養殖の船も大きいですね】